ソウルシティツアーバスの料金と乗り方 タイガーバスでめぐる一日観光プラン

ソウル滞在中の一日で、韓屋の街並みも南山の眺めも古宮も楽しみたい。そんな日に候補になるのが、光化門発のソウルシティツアーバス「タイガーバス」です。おすすめは、朝から乗って、降りる場所を三か所ほどに絞る使い方。名所の数を増やすより、車窓を眺める時間と、気になった場所を歩く時間の両方が残るほうが、このバスを選ぶ意味がはっきりします。
乗り降り自由のタイガーバスはどんな観光に向いている?
対象は、光化門(クァンファムン)から出発する昼間の「都心古宮南山コース」です。乗車当日は、このコースの停留所で自由に乗り降りできます。全員で同じ観光地を回る添乗員付きツアーとは異なり、降りる場所や滞在時間を自分で決める仕組みです。夜景コースとは利用条件が違うので、予約時はコース名まで確かめてくださいね。
主な流れは、光化門から明洞(ミョンドン)、南山コル韓屋村、Nソウルタワーへ。その後、東大門デザインプラザのDDP、大学路、昌慶宮、昌徳宮、仁寺洞・北村、青瓦台前、景福宮方面へと回ります。ホテル前なども含む循環ルートなので、近くに見える場所へ好きな方向に戻れるわけではありません。
初めてのソウルで、地下鉄の乗り換えをその都度組み立てずに名所をつなぎたい人には便利です。一方、目当ての食堂や展示だけを二か所回るなら、地下鉄と徒歩のほうが動きやすい場合もあります。バスの循環方向と次の便を待つ時間が、自分の予定に合うかが判断の分かれ目です。
南山と古宮を組み合わせる一日のモデルコース
午前は伝統家屋、昼前後は南山、午後は古宮を一つ。この組み合わせなら、家と庭の風景、高い場所から眺める街、宮殿の広い空間と、一日の中で見える景色が変わります。似た名所をいくつも加えるより、それぞれの場所を覚えて帰れそうです。
次の時間配分は、観光や休憩のための目安です。公式のバス到着時刻を示すものではありません。
| 時間帯 | 過ごし方の目安 |
|---|---|
| 朝 | 光化門で乗車券を受け取り、午前の便で出発 |
| 午前 | 南山コル韓屋村を45〜60分ほど散策 |
| 昼前後 | 南山に約90分。昼食には別に余裕を確保 |
| 午後 | 昌慶宮または景福宮を90〜120分ほど見学 |
| 夕方以降 | バスで戻るか、最後の訪問先から地下鉄などでホテルへ |
建築や展示に興味があれば、韓屋村の代わりにDDPを選ぶのもよさそうです。景福宮が一番の目的なら、先に午前中の宮殿観光を済ませ、その後に光化門からバスに乗る順番も考えられます。
午後から利用する日は、この予定を半日に詰め込まないほうが楽しめると思います。一周しながら車窓を見て一か所だけ降りる、あるいは南山を中心にするなど、主役を一つ決めるほうが時間を使いやすいからです。
料金と予約は通貨表示と年齢区分を確認

公式サイトでも、選ぶ言語によって表示通貨が異なります。日本語ページのドル表示を、日本円や韓国ウォンと思い込まないようにしたいところです。
| 公式販売ページ | 大人 | 小人 |
|---|---|---|
| 日本語ページ | 22米ドル〜 | 16米ドル〜 |
| 韓国語ページ | 27,000ウォン〜 | 19,000ウォン〜 |
これらは各ページに表示された販売開始価格です。同じ金額を単純に換算した一覧ではないため、利用日と商品を選んだ後の支払額・通貨を確認してください。円換算の予算を考える場合も、予約時の決済条件に合わせて見るのが確実です。
小人は満48か月、つまり4歳から18歳まで。日本の交通機関でよく見る「小学生まで」とは区分が違います。48か月未満は保護者一人につき一人無料ですが、別の座席は付きません。幼児連れなら、年齢だけでなく座席が必要かも確認しておきましょう。
乗車券と、宮殿や展望台などの入場券は別に考えます。たとえば大人二人と小人一人なら、日本語ページの表示開始価格ではバスだけで60米ドル。さらに食事や有料施設の費用が加わります。家族旅行では、移動費だけでなく「車窓観光も楽しめるか」を含めて選びたい金額ですね。
オンライン予約は利用前日までで、当日購入は現地窓口の案内です。予約済みでも、光化門のチケット売り場で予約を確認してもらい、乗車券を受け取ります。再乗車の際も運転手に見せるので、一日の途中でなくさないようにしてください。
出発場所はコリアナホテル近くの光化門チケット売り場。地下鉄5号線の光化門駅6番出口から約100m、1・2号線の市庁駅3番出口から約300mです。地図で探す際の住所は「서울 중구 태평로1가 68-2」。同じソウル観光バスでも、DDP発の黄色い「ノランプンソン・シティバス」は別事業者なので、予約先と乗り場を取り違えないようにしましょう。
一周90分でも観光が90分で終わるわけではない

途中で降りずに一周する所要時間は約90分です。そこに韓屋村の散策、南山での休憩、古宮の見学を足すと、それだけでかなりの時間になります。さらに停留所まで歩き、次の便を待つ時間が必要です。
運行間隔は公式コース詳細に25分、公式FAQには30分と異なる表記があります。出発前の時刻表に加え、当日の窓口案内で確認しておきたい点です。渋滞や満席で予定の便に乗れないことも考えると、次の予定に間に合う便を一つだけ見込む組み方は窮屈になります。
光化門発の始発は9時20分、最終出発は16時50分。ただし、16時50分は全停留所共通の最終乗車時刻ではありません。 降りる前に、その停留所から再乗車できる最後の便を確認しましょう。宮殿の閉門時刻とバスの運行終了も別です。
定休日は月曜日で、韓国の祝日と重なる月曜日は運行し、翌火曜日が休みになります。日本の祝日カレンダーでは判断できないので、旅行日が該当しないか予約時に確認してください。
最後の観光地でゆっくり過ごしたいなら、ホテルへの帰りだけ地下鉄や市内バスにする方法もあります。一日券を最後まで使うことより、見たかった場所で急がずに済むことを優先してもいいと思います。
南山コル韓屋村とNソウルタワーで違う表情を楽しむ

韓屋(ハノク)は韓国の伝統家屋のこと。南山コル韓屋村には、ソウル各地から移築・復元した五棟があり、家の造りや庭を見ながら歩けます。池やあずまやのある庭園も魅力です。北村韓屋村とは別の場所なので、「韓屋村」という名前だけで停留所を選ばないようにしてくださいね。
入場は無料。伝統家屋の見学時間は4〜11月が9〜21時、12〜3月が9〜20時で、月曜休館、祝日の月曜は開館します。庭園は24時間開放ですが、家屋の見学時間とは別です。また、文化体験には別途料金や開催日の設定があるため、無料入場がすべての体験の無料利用を意味するわけではありません。
この場所を南山と組み合わせたい理由は、風景を見る距離が違うからです。韓屋村では軒や戸、庭の広さに目が向きます。その後に南山(ナムサン)へ上がると、今度は建物が重なる街全体を眺められる。一つの都市を、暮らしに近い目線と遠くまで見渡す目線で楽しめます。
Nソウルタワーの停留所までバスで上がれても、降車後にタワー方面へ歩く区間と坂道は残ります。年配の家族や小さな子どもと一緒なら、歩く時間を短く見積もりすぎないほうが安心です。
南山では、屋外の景色を楽しむのか、有料の展望台まで入るのかを先に決めておくと予定が立てやすくなります。展望台を加えれば、その分の入場・見学時間が必要です。見通しのよくない日なら長居せず、古宮や休憩に時間を回すのも自然な選択でしょう。
景福宮と昌慶宮は最終入場から選ぶ

古宮を最後に訪れるなら、閉門より先に最終入場を確認します。景福宮(キョンボックン)の一般観覧は、1〜2月・11〜12月が16時、3〜5月・9〜10月が17時、6〜8月が17時30分に入場を締め切ります。火曜が定休日で、韓国の祝日と重なる場合は休宮日が調整されます。
景福宮は、この循環ルートの後半です。南山や東大門で長く過ごすと、バスはまだ走っていても宮殿には入れないことがあります。特に冬の旅行なら、立ち寄り先を減らして早めに到着するか、朝のうちに景福宮を見ておくほうが予定に無理がありません。
昌慶宮(チャンギョングン)は通常9〜21時、最終入場20時、月曜休宮です。夕方以降も時間を取りやすい一方、夜は開放区域が限られるため、昼と同じ範囲を見学できるわけではありません。名前が似た昌徳宮(チャンドックン)とは別の宮殿なので、地図や停留所名も見分けておきたいところです。
なお、2026年11月10〜15日は特別プログラムのため、昌慶宮の夜間一般観覧が休止されます。 この期間の昼間の最終入場は16時30分、観覧終了は17時30分です。特別プログラムは別途予約が必要で、通常の夜間観覧のつもりで行くことはできません。
景福宮を選ぶか、昌慶宮を選ぶかは、知名度だけで決めなくてもよさそうです。旅の中心として朝から見たいのか、午後の流れで落ち着いて歩きたいのか。過ごしたい時間から選ぶと、ほかの立ち寄り先も決めやすくなります。
家族旅行は座席と休憩時間にも余裕を

写真を見てオープントップの二階席を期待するかもしれませんが、車両や座席は指定できません。オープン型二階建て、ガラス屋根の二階建て、半開放型の一階建てなどがあり、先着順の自由席です。再乗車のたびに座席の状況も変わるので、家族全員がずっと並んで座れる前提では考えないほうがよさそうです。
日差しを避ける帽子や日焼け止め、風が冷たいときの羽織りものがあると調整しやすくなります。バスにはコーヒーや飲み物、食べ物を持ち込めないため、カフェ休憩は降車後の予定に入れておきましょう。
子ども連れなら、観光地を一つ増やすより、食事とトイレの余裕を残すほうが一日を過ごしやすくなります。年配の家族との旅行でも、歩く距離だけでなく坂道と停留所で待つ時間まで考えておきたいですね。
タイガーバスを選ぶ基準は、移動そのものも観光として楽しみたいかどうか。そう思えるなら、じっくり歩く場所を数か所選び、それ以外は車窓から眺めるくらいがちょうどよさそうです。南山で景色を見る時間と、古宮で足を止める時間が残る一日にしたいですね。



